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記憶済みの内容は内語化しなくても思考に使用してゆける

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Copyright © 2022 TAKEHANA TADASHI
著作日時: 2022.04.11.月. 19:26:00 著作者、竹花 忠
記憶済みの内容は内語化しなくても思考に使用してゆける:
 イベリスという花の名前が、新規な文字列であるためか覚えられない。
 そこで結局、次の文字列を頭の中に入れることにした。
 イベリア半島、アス、イベリス。
 そしてあと、前2つの文字列から末尾の文字列を導出するための変換規則も、憶える・頭の中に入れる。
 ここで、『イベリア半島』は、すでに頭に入っていることばである。
 そこで『イベリア半島』を母体にして、半島を削除して、そして、アをスに変換する。
 以上の規準によって、前2つの文字列が記憶できていれば、3番目の目的とする文字列が記憶できていなくても、前の2つの文字列と変換規準から、3番目の文字列『イベリス』が導出できる。
 馴染みのない文字列を・憶えられない文字列を、馴染みのある文字列と変換規準とによって、導出するために、その目的の文字列だけを記憶しようとせずに、変換前の文字列と変換規準を記憶することに置き換える。ただし、目的の文字列が直接思い出せるならそれに越したことはない。なのでそうなることも期待して、変換前の文字列の末尾には、目的の文字列そのものも付け足して憶えることにする。憶えられないにしても。
 ということで、イベリア半島、アス、イベリス、を記憶することにする。
 そして末尾のイベリスが思い出せなかった時には、それでいて、思い出しやすい前2つの文字列が思い出せていた時には、半島を削除して、そして、アをスに差し替える。であるから、イベリス、に到達する。
 以上の思考を繰り返す・以上の意識実行を繰り返す・以上の意識試行を繰り返す。
 つまり、イベリア半島とアスから、イベリスを導出する変換規準も記憶する。
 そしていざ、その白い小花の花の名前を思い出そうとした時、イベリス、と直接に思い出せなかったら、そうだ、イベリア半島、アス、だった、と内語で表現する。
 すると、変換規準を内語に表すまでもなく、発話するまでもなく、変換規準がすでに記憶ずみであることによって、その記憶ずみの変換規準にしたがって、イベリア半島が、イベリア -> イベリス、へと思考が進んで、思い出したかった花の名前、イベリス、が手に入った。
 つまり、発話しなくても、内語にしなくても、学習済み・記憶済み、の内容であれば、その内容は、この時に使うのだ・このようにして利用するものなのだ、ということが、わかっていれば・記憶されていれば、取り違えなく、発話せずとも内語にせずとも、その内容を・当該内容を、利用した思考が進めてゆける。
 発話した以外の、内語にした以外の、内容・知識・情報、であっても、それが、学習済み・記憶済み、のものであれば、その発話していない・その内語にしていない、内容・知識・情報、も使えて、思考が進めてゆける。そしてもちろん、その思考の結果にも辿り着ける。